携帯分割払いは課税仕入れ!明細が「対象外・非対象」でもほぼ課税仕入れで処理
事業者はNTTやその他の通信費用について、仕訳を入力する必要があります。
その際、明細を見てみますと消費税区分に「対象外」や「非対象」の項目が見つかると思います。
対象外・非対象と書かれると仕訳入力時に消費税区分を「不課税・非課税」で処理したくなりますよね?
でもほとんどの場合これは間違いで、正しくは「課税仕入れ」となります。
目次
「携帯分割払い」は「対象外」と表示されるが、「課税仕入れ」でOK
ドコモなどの明細を見てみますと、通話料については消費税を課税(合算などと表示)となっておりますが、携帯(スマホ)の端末分割払いは「対象外」と表示されているかと思います。
これを見て消費税区分を「不課税」で処理する方がいてますが、これは間違いです。
「課税仕入れ」で処理してください。
課税仕入れで処理していい理由
携帯を分割払いで購入した場合、正しい仕訳は以下の通りとなります。
購入時:(消耗品)55,000円 課税仕入 (未払金)55,000円
毎月の支払時:(未払金)1,100円 不課税 (現預金)1,100円
「ローンを返済しているだけだから消費税は対象外」という理屈で明細では「対象外」と表記されます。
しかし、実務上スマホを買った際にいちいち未払金を立てることはありません。(面倒なので)
分割払いの分も毎月の支払時に経費として処理します。
よって、購入時にまとめて課税仕入れで処理する代わりに毎月の分割支払金を「課税仕入れ」で処理していいのです。
(通信費)1,100円 課税仕入れ (現預金)1,100円
科目についても消耗品と分けずにまとめて「通信費」でOKです。
NTTファイナンス・フレッツ光・決済サービスなどもすべて「課税仕入れ」で!
分割払い以外でも「対象外・非対象」と表示されるものがあります。
NTTファイナンス・フレッツ光・決済サービスなどです。
これらも「課税仕入れ」で処理して問題ありません。
実はこれらは別会社の支払いをまとめてNTTなどから請求される場合に「対象外」となります。
NTTとしては「回収を代行しているだけだから消費税は対象外」という理屈です。
実際に課税仕入れかどうかはサービスを受けた事業者の請求書を確認する必要があります。
しかし、ほとんどの場合国内ネットサービスなどで消費税は「課税仕入れ」となります。
よって、これらの対象外・非対象もまとめて「課税仕入れ」で処理しましょう。
対象外は「国際通信」のみ!
通信費はほぼ課税仕入れで問題ありませんが、ひとつだけ対象外で処理する必要があります。
それは海外への通話や海外での通話・インターネットにかかる費用です。
国際通信については消費税法上「不課税」となり、消費税が課されません。
国際通信が多い事業者は明細で確認し、課税・不課税を区分して処理してください。
実務上は支払額をそのまま「課税仕入れ」に
ほとんどの事業者が国際通話をほとんど使わないと思います。
なので、明細を見るまでもなく支払額をすべて「課税仕入れ」で処理して問題ありません。