ひとり親・寡婦控除の「事実上婚姻関係と同様」って何? ポイントは住民票の記載
令和2年分の年末調整・確定申告から、ひとり親控除・寡婦控除の内容が大きく変わりました。改正により、今まで無かった「事実婚の有無」がポイントになります。
ひとり親控除・寡婦控除は、どちらの控除も事実婚である場合適用できないこととなりました。
ではこの事実婚とはどのような場合を指すのでしょうか。
※ この記事は令和2年11月時点の情報を元に作成しております。
住民票に「夫(未届)」「妻(未届)」の記載が無ければ、同居でも適用可!
事実婚の有無については、国税庁のQ&Aに記載があり、
【世帯主に対し、続柄が「夫(未届)」「妻(未届)」の記載がある場合は事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められる】
とのことです。
一般的には別世帯か「同居人」の続柄が多いのではないでしょうか。
「夫(未届)」「妻(未届)」の記載が無ければ、同居でも適用可能となりますので、年末調整の扶養控除申告書・確定申告書作成の際には一度住民票を確認しましょう!
「夫(未届)」「妻(未届)」は社会保険の扶養などにメリットが
税務的には「夫(未届)」「妻(未届)」の続柄にはメリットがありません。配偶者控除は籍を入れていないと適用できないからです。
では「夫(未届)」「妻(未届)」にするメリットは何でしょうか。一般的には社会保険の扶養に入れるためにこの続柄にすることが多いです。
よって、今後は社会保険料と所得税等・さらには事実婚の対外的な証明が必要かどうか考え、どちらが自分たちにとってベストかを決める必要があるでしょう。